独立したてのワクワク感と同時にやってくる「お金の管理」への不安。
特に税金や社会保険料の支払いは、種類が多くタイミングもバラバラでうっかり忘れやすいものです。
そこで、個人事業主の美容師が納めるべき全ての公的負担(消費税や事業税、健康保険や年金など)をカレンダーにまとめました。
このカレンダーを保存して、この記事を毎月確認すれば、忙しい業務委託美容師さんも忘れずに納税できます。
個人事業主・美容師の年間支払いカレンダー
まず、全体の流れを把握しましょう。このカレンダーをスマホに保存して、いつでも確認できるようにしてくださいね。

拡大できない方は、こちらからダウンロードしてご覧ください。
はじめに:国民年金と国民健康保険について
個人事業主である業務委託美容師は、年金は国民年金で毎月支払い。健康保険は国民健康保険で年10回(6月〜翌年3月)支払い。
業務委託美容師の国民年金
- 金額: 17,510円/月(令和7年度)
- 支払い方法: 納付書、口座振替、クレジットカード、スマホ決済(バーコード)
- 割引制度(前納): 半年・1年・2年分をまとめて前払いすると、割引が適用されてお得になります
業務委託美容師の国民健康保険
- 金額: 所得とお住まいの自治体による
- 支払い方法: 納付書、口座振替、クレジットカード、スマホ決済(バーコード)など
1月:住民税(第4期)の納税・所得税の源泉徴収票(対象者のみ)
何が発生する?
- 住民税
- 国民年金
- 国民健康保険
年4回に分けて納める住民税の第4期です。
また、あなたがスタッフを雇用(アシスタントとチームで働き、給与支給)している場合、前年分の「給与所得の源泉徴収票」を作成し、税務署や市区町村へ提出する期限です(1/31まで)
注意点
基本的に1人で働く業務委託美容師には直接関係ありませんが、将来自分のお店を持った時のために、名前だけは覚えておきましょう。
2月:確定申告開始
何が発生する?
- 国民年金
- 国民健康保険
いよいよ1年間の売上(報酬)と経費をまとめ、所得税と消費税を計算する「確定申告」のシーズンが始まります(通常2/16〜3/15頃)
注意点
今の時代ならクラウド会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)を活用して、日頃から帳簿をつけておくことがスムーズに終わらせるコツでもあります。もちろんエクセルなどの表計算でもOK。
僕は断然『会計事務所に確定申告をしてもらうこと』をお勧めします。
3月:所得税・消費税の納付期限(一番の勝負所!)
何が発生する?
- 国民年金
- 国民健康保険
- 所得税
- 消費税
確定申告所得税の納付期限は、原則として毎年3月15日までです。振替納税を利用する場合、4月中旬〜下旬頃の引き落としとなり、納付に少し猶予があります。
消費税の申告・納付期限3月31日までです。事前に預貯金口座振替依頼書を提出することで、振替日が4月下旬頃となります。
注意点
カレンダーでも分かる通り、この月は1年で最も公的な支払いが重なります。
僕がおすすめしていた「5%積立」がここで本領を発揮します!積立口座から出せばいいだけ。慌てずに、安心してハサミを握り続けることができます。
→【5%積立とは?】
振替納税(4月払い)も活用できます。
4月:国民年金と所得税の振替納税日(対象者のみ)
何が発生する?
- 所得税(振替の場合)
- 消費税(振替の場合)
- 国民年金
本年度の国民年金の納付書が届きます。
所得税や消費税を振替納税(銀行口座からの自動引き落とし)にしている場合、4月後半に引き落とされます。
注意点
口座残高を確認し忘れて「引き落としができない!」とならないよう、5%積立口座から引き落としされる口座へお金を移しておくことを忘れずに。
国民年金の納付は、口座振替で2年前納すると17,010円割引になります。国民健康保険の支払いはありません。
5月:自動車税(対象者のみ)
何が発生する?
- 国民年金
- 自動車税(車の所有者)
もし、仕事で使う車を所有しているなら、5月31日頃が自動車税の納付期限です。
注意点
公的な支払いではありませんが、忘れがちな出費の一つ。スマホのカレンダーに「車検」と一緒に登録しておくと便利です。
訪問美容、出張美容などを事業としている美容師の多くは、車を所有していると思いますので忘れずに。
国民健康保険の支払いはありません。
早ければ住民税の決定通知が5月後半に届きます。
6月:新年度の住民税と健康保険がスタート
何が発生する?
- 住民税(第1期)
- 国民年金
- 国民健康保険
6月上旬に、前年の所得に基づいた新しい納付書が届きます。住民税の決定通知と第1期納付期限、そして新年度の国民健康保険料の決定です。
(納付期限は自治体によるが通常6月末〜)
注意点
「去年より稼いだ」という方は、ここで年金と健康保険がガツンと金額が上がるので、心の準備が必要です。
住民税は所得の約10%程度と所得税・消費税に並ぶ大きな負担です。これも、日頃の「5%積立」を徹底していれば慌てることはなくなります。
7月:所得税の予定納税(第1期)
何が発生する?
- 所得税の予定納税(第1期)
- 国民年金
- 国民健康保険
所得税の予定納税(第1期)です。
注意点
前年の所得税が一定額(15万円)を超えた人が、今年の所得税を先に納める仕組みです。これも「5%積立」から出せば大丈夫です。
8月:夏の納税ラッシュ(住民税・事業税・消費税)
何が発生する?
- 住民税(第2期)
- 個人事業税(第1期)
- 消費税の中間納税(対象者のみ)
- 国民年金
- 国民健康保険
住民税(第2期)、個人事業税(第1期)、消費税の中間納税(対象者のみ)
注意点
真夏にまた大きな支払いが重なります。特に個人事業税は、所得が290万円を超えると発生します。
「えっ、まだ払うの?」と驚かないようカレンダーで確認しておきましょう。これも「5%積立」からだせるので安心。
9月:確定申告から半年
何が発生する?
- 国民年金
- 国民健康保険
この9月は、個人事業主としての納税はありません。
注意点
確定申告から半年、ここでこの納税カレンダーと納税スケジュールの確認をしておきましょう。
そして、本年度も残り3ヶ月となるので、売上(報酬)がどれくらいになりそうかをざっくり計算しておくと、来年納める納税額など把握しやすいです。
10月:年内の納税に備える
何が発生する?
- 住民税(第3期)
- 国民年金
- 国民健康保険
この10月は、個人事業主としての納税はありません。
注意点
年末に向けてまた支払いが始まります。ここで5%積立口座の納税資金を確認しておきましょう。
11月:所得税の予定納税と事業税の第2期
何が発生する?
- 所得税の予定納税(第2期)
- 個人事業税(第2期)
- 国民年金
- 国民健康保
所得税の予定納税(第2期)、個人事業税(第2期)
注意点
7月・8月に払ったものの続きです。ここで年内の「大きな税金」はほぼ終了。「5%積立」から忘れずに納めましょう。
12月:簡易課税制度選択届出書の提出期限(来年から適用したい場合)
何が発生する?
- 国民年金
- 国民健康保
この12月は、個人事業主としての納税はありません。
注意点
ここが一番大切です!もし今年の売上が1,000万円を超えて「独立3年目から消費税が始まるな」と分かったら、大晦日までに必ず簡易課税制度選択届出書を出しましょう。
業務委託美容師も独立して2年経ったら一度数字を振り返ることを忘れないでください。
まとめ:スマホのカレンダーに登録しておこう
「え、こんなに種類があるの?」
そう思った方もいるかもしれません。
でも大丈夫です。
これらの納税、支払いなどの日付を忘れないために、今すぐスマホのカレンダーアプリ(Googleカレンダーなど)に登録しておくことを強くお勧めします。
- 個人事業主としての主要な納税期日を登録
- 通知機能をオンにし、1ヶ月前と1週間前に知らせるように設定
- 「5%積立」口座の推移を定期的に確認する日(毎月1日とか)も登録
僕は、会計事務所と顧問契約しているので、この「いつ・何を・どれくらい」というスケジュールを事前に教えてもらえます。とても助かります。
各種税金や社会保険料(国民健康保険と国民年金)など、支払うべきものは遅延することなく必ず払いましょう。
あなたの信用度を落とさないよう心掛けてください。後で困ることがないように。
個人事業主でフリーランス美容師、業務委託美容師として働く方に役立つツール集
→『フリーランス美容師に役立つツール集』