仲間の紹介で失敗しないために。美容師が会計事務所を選ぶとき、最初に確認すべき3つのズレ

「仲間の紹介なら安心」と思って契約したけれど、いざ始めてみると「何だか違う……」と後悔する。

そんな経験、実は美容業界でも少なくないと思います。

僕も美容師仲間から相談を受けてたこともあり、難しいことだというのはわかります。

じゃあ、どんなところに注意すればいいのか?

考えをまとめてみます。

なぜ美容師仲間の「紹介」で失敗が起きるのか

美容師が会計事務所を探すとき、一番多いのは「知り合いのオーナーに紹介してもらう」というパターンではないでしょうか。業務委託美容師なら、同じく業務委託で働く美容師仲間など。

信頼できる仲間の紹介は心強いものですが、実はそこに落とし穴が隠れている場合も。

その仲間にとっての「良い税理士、良い会計士」が、今のあなたにとっても「良い」とは限らないからです。

契約する前に、この「3つのズレ」がないか考えてみてほしいです。

1. PC?スマホ?会計ソフトは何?

会計事務所といってもたくさんあります。東京都内だけでもどれだけあるのか?

そもそも、美容師のあなたはPCを持っていますか?

「持っているけどたいして使えない…」そんなことないですか?

Windows?Mac?

会計事務所によって会計業務のやり方は様々です。

  • エクセルで管理するところ
  • 専用ソフトのインストールが必要なところ
  • クラウド会計(freeeやマネーフォワードなど)のところ
  • 各種対応できるところ

あなたが「効率化して本業に集中したい」と考えているのに、会計事務所側が「紙と電話」の文化だと、コミュニケーションだけでお互いに疲弊してしまいます。

あなたが「スマホだけで会計業務を完結したい」と考えているのに、会計事務所がPCが必要で「Windowsが絶対条件です」と言われても…

あなたが「今使ってるクラウド会計freeeでお願いしたい」と言っても、会計事務所が「うちはクラウドには対応していません」では…

こういったことは、あなたの作業効率に大きく影響する部分です。

まだ、個人事業主として開業していないのであれば、ゼロからなので会計事務所のやり方に合わせて覚えていくこともできます。

ただ、すでに今まで自分なりのやり方で会計業務をやってきたのであれば、必ず確認しておきたいところです。

チェックポイント:
「クラウド会計ソフトに対応しているか?」「メインの連絡手段は?」など、まず確認しましょう。

2. 事業主としてのビジネスの規模とステージ

12年サロンを経営し、法人も2社経験した僕が思うに「経営者のフェーズによって必要なアドバイスは違う」ということです。

  • 一人で気楽にやっているフリーランス。確定申告さえ終わればいい。
  • これからスタッフを雇いたい、多店舗展開を考えている、あるいは法人化を検討しているサロンオーナー。
  • 業務委託サロンで働き始めたばかりの美容師

美容師自身の事業規模も様々です。

個人の確定申告が得意な事務所なのか?法人の財務戦略に強い事務所なのか?

今の自分の規模より少し先を見据えたアドバイスをくれるかどうかが大切です。

チェックポイント:
「自分と同規模、もしくは少し大きな規模の美容室の顧問実績がどれくらいあるか?」を聞いてみてください。

3. 会計事務所の専門性とビジョン

ここが最も大切かもしれません。

会計事務所が

  • 「美容業界を理解しているか?」
  • 「美容師としてのあなたを理解してくれるか?」

この2点です。

会計事務所で確定申告ができればどこでも何でもいいですか?

やはり、美容業界に詳しいのは絶対です。そして、美容師としての苦悩や悩みに寄り添ってくれることも大切。

例えば、僕が準備を進めている「訪問美容」には、通常のサロン経営とは異なる経費や助成金の仕組みがあったりします。そういったことまでアドバイスできる会計事務所なのか?

店舗開業のための融資の相談から、金融機関との面談、融資実行まで共に伴走してくれるのか?

チェックポイント:
あなたの美容師としての働き方や、税務についての悩みなどあれば話してみてください。難しい専門用語は使わず、親身に相談に乗ってくれるか見極めてください。

おわりに:最後は「人間としての相性」

会計事務所選びは、単なる「数字の整理」をお願いする場所探しではありません。

あなたの夢や、時には僕が経験したような「もしもの時」に、一番近くで支えてくれるパートナーを探す作業です。

美容師仲間の紹介も、あくまで「出会いのきっかけ」。

最終的には、あなた自身の目で、耳で、そして直感で「この人なら財布の中身を見せてもいい」と思える人を選んでください。